”ジャズ 夏のはなしです”~宮沢賢治が出会った洋楽はやり歌・ジャズ~

 賢治が詩「岩手軽便鉄道 7月ジャズ」を読むときに使った曲「ガボット/鈴木鎮一」のSPレコードが手に入った。これを蓄音機で再生し、実際に詩を読んでみる。

詩を相当読み込んでいないととてもテンポに追いつかない。何度も何度もチャレンジしているうちに、詩のブロックが曲に収まるようになってくる。そして間の取り方も馴染んでくるとどうにか曲のエンディングに詩の末尾が収まる。

なるほど!

 さらに曲のテンポに詩がうまく乗るようになると、その心地よさが快感へと変わっていく。・・・・。

 その後わかったことですが、この詩を文学、音楽等あらゆる見地から分析し、このように結論づけた人がいます。

「この詩は文字で構築された音楽である」と。

昨年4月に亡くなられたアニメーション演出家でもあるあの高畑勲さんです。

 

 この1枚のSPレコード探しがきっかけとなり、賢治作品にまつわる曲のSP音源を探し始めた。そして、それらをCDに復刻録音し集めたアルバムをリリースするに至ったのです。

  “ジャズ 夏のはなしです”

      ~宮沢賢治が出会った洋楽はやり歌・ジャズ~

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 つづく